Fc受容体遺伝子ノックアウトマウスを用いた免疫制御機構の解析
Project/Area Number |
07257219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高井 俊行 岡山大学, 工学部, 助教授 (20187917)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 遺伝子ターゲティング / Fc受容体 / 遺伝子欠損マウス / アレルギー / 免疫制御 |
Research Abstract |
Fcレセプター(FcR)は,IgGやIgEのFc部分と結合することで免疫系の細胞内に情報伝達を行う分子群である.以前からFcRは.抗体や補体を中心とする体液性免疫と,エフェクター細胞を中心とする細胞性免疫との間の橋渡し役として免疫系を調節しているのではないかと考えられてきたが,FcRノックアウトマウスの作成により,個々のFcRの生理的機能を詳細に解き明かすことができるようになった。まず,(1)FcRγサブユニット欠損マウスの作成により,マクロファージの貧食機能が消失するなど,FcRγ鎖が複数のFcRの共通のサブユニットでることを証明し,アレルギーの開始機能においてFcRが中心的役割を担っていることを示した。また(2)FcγRII欠損マウス作成により,抗体応答などに顕著な亢進が見られる事を見い出し,免疫応答にはFcγRIIを介する負のフィードバック機構が存在することを明らかにした.即ち,これまでアレルギーといえばIgEこそメインであり,炎症エフェクター細胞がIgEを介してどのように活性化されるかという機序の解明が中心課題であると考えられてきたが,実は生体にはIgGとそのレセプターであるFcγRIIによる,免疫系を巧妙に抑制するシステムが存在しているということが明らかになったわけである.
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Report
(1 results)
Research Products
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