ピリジルアミノ化法を用いた脳特異的糖鎖の構造解析と脳内分布
Project/Area Number |
07259210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷 純宏 大阪大学, 理学部, 教授 (80028232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池中 一裕 岡崎共同研究機関, 生理研, 教授 (00144527)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 糖鎖 / 脳 / 糖蛋白質 / ピリジルアミノ化法 / HPLC |
Research Abstract |
本研究ではマウスの神経組織に特徴的に発現している糖鎖を見い出し、その構造決定を行い、糖鎖の発現箇所、発現時期、結合しているタンパク質等を明らかにし、糖鎖の機能探索の第一歩とする。本研究では糖鎖を直接確認出来るピリジルアミノ化法を用いて行うことにした。 平成6年度までの研究では、マウスの各臓器より得られたピリジルアミノ化糖鎖の糖鎖マップを比較することにより、神経組織に特徴的に発現している2種の糖鎖(BA1とBA2)の構造を決定し、これら糖鎖BA1とBA2の発現時期をマウス脳の発達段階に応じてどの様に変動するかを調べた結果、BA2は生後直ぐに増加し、7日目で最高値に達し、その後少し減少し一定になった。それに対し、BA1は出生から一週齢までは、ほとんど検出されなかったが、その後大脳と脳幹で増加し、BA2とほぼ同じ含有量となった。しかし、小脳においては余り増加せず、大脳の25%程度迄増加したにすぎなかった。 平成7年度では、平成6年度に引き続き発達段階に応じた変動の測定を完成させた。これらの脳特異的糖鎖はマウスの発達段階で特徴的な変動を示しており、何らかの発現調節がなされている可能性を示唆していた。次に存在場所、結合している蛋白質について調べた。上記2種類の脳特異的糖鎖(BA1,BA2)について、マウスの発達段階における含有量の変化を調べた。脳のホモジネートを遠心分離により細胞分画し、ヒドラジン分解-N-アセチル化法で糖鎖を切り出し、蛍光標識後、2種類のHPLCを組み合わせて脳特異的糖鎖の定量を行った。この結果BA1,BA2共にミクロソーム、ミトコンドリア画分に多く存在し、またミエリン、シナプトソーム画分にも存在していた。現在までに、これらの脳特異的糖鎖を結合している蛋白質が主に膜に存在する事と、BA1,BA2の構造を結合するレクチンカラムにこれら糖蛋白質が結合する事が分かった。さらに詳細な解析を行いつつある。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)