Project/Area Number |
07259221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
古川 清 (財)東京都老人総合研究所, 生体情報部門, 室長 (10190133)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | ヒト / ウシ乳腺 / ヒト乳癌 / N-アセチルガラクトサミン / 糖転移酵素 / 糖転移酵素遺伝子 |
Research Abstract |
我々はウシ乳腺上皮細胞由来の糖タンパク質Asn型糖鎖の構造を解析し、これらの糖タンパク質はN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)を含む極めて珍しい糖鎖を持つこと、またこの糖鎖の発現は乳腺組織の機能分化と共に増大することを見い出した。今回ヒト乳汁や乳癌組織の糖タンパク質を用いて糖鎖の構造を解析した結果、ヒトでも同様な現象が見られ、かつ細胞の癌化でGalNAcを持つ糖鎖が増大する傾向が見られた。 ウシ及びヒト乳腺上皮細胞の機能分化やヒト乳腺細胞の癌化の過程で消長する糖タンパク質糖鎖のN-アセチルガラクトサミニル化の調節機構を探る目的で、β-1,4-N-アセチルガラクトサミン転移酵素(GalNAcT)の精製を試みた。ウシ泌乳期乳腺のミクロソーム画分を可溶化し、種々のアフィニティーカラムを通して酵素を部分精製した。その結果最終画分に分子量80Kを主とする4本のバンドが得られたので、どのタンパク質バンドが酵素活性をもつかどうかを解析している。またこの遺伝子をクローニングするため、GalNAcTと同じ基質に異なる糖を転移しその遺伝子がクローニングされているβ-1,4-ガラクトース転移酵素(GalT)とβ-1,4-N-アセチルグルコサミン転移酵素の間で見られるホモロジーを基に、ウシ乳腺mRNAから3′-RACE法を行なった。その結果430bpのクローンが得られ、このクローンは推定アミノ酸配列からウシGalTと38%の、また遺伝子バンク登録のヒトGalTに高い相同性をもつ遺伝子断片と77%の相同性を示した。このクローンは何らかの糖転移酵素やそれに関連した分子をコードしている可能性が考えられ、現在さらに解析を進めている。
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