アフリカツメガエル中胚葉の背方化に係わる因子の探索
Project/Area Number |
07262102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
木下 勉 関西学院大学, 理学部, 助教授 (30161532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 圭 日本医科大学, 医学部, 助手 (50181764)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | アフリカツメガエル / 胚軸形成 / リチウム / シグナル伝達 / チロシンキナーゼ |
Research Abstract |
ツメガエルの中胚葉の背腹形成の研究は胚軸形成の分子機構を解明する上で非常に重要である。本年度は卵割期の胚にみられる背腹軸のプレパターンの分子的実体を探る糸口として、リチウム処理により転写に影響が現れる遺伝子を検討するとともに、卵割期に機能する新規のシグナル伝達経路の探索を行った。 (1)リチウムにより発現が誘導される遺伝子 リチウム処理直後から原腸胚初期にかけて胚内の転写産物に違いが存在するのか否かを明らかにするために、リチウム処理胚と正常胚のmRNAをDifferential display法により比較検討した。その結果、処理後4時間、正常胚が初期原腸胚に達するまでの間に発現の変動するmRNAが複数見出された。これらの中からリチウム処理により処理後2時間以内に一過的に現れ、レチノイン酸では発現が誘導されない断片を選びクローニングした。塩基配列のホモロジー検索から、得られたPCR断片は既知の遺伝子データベース中に同一のものはなく、検索結果のなかではTATAbox結合タンパクをコードする遺伝子の一種と最も高いホモロジーを示した。 (2)卵割期に機能するシグナル伝達経路 卵割期に機能する新規のシグナルカスケードの存在を検討するために、リセプター型チロシンキナーゼ(RTK)の阻害剤が初期発生に及ぼす影響を検討した。複数の阻害剤を用いて阻害されるキナーゼの種類と阻害時期を検討した結果、AG494のパルス処理を受けた胚では原腸形成直前で発生が停止し、陥入が進行しないこと、阻害効果は卵割後期からMBT直前の胞胚に対して顕著に認められることがわかった。次にRTKのコンセンサス配列を用いたPCRクローニングにより、未受精卵および初期卵割期胚に転写産物が認められるRTK型のcDNA断片を得た。塩基配列から推定されるアミノ酸配列は既知のいずれのRTKともホモロジーが低かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)