Project/Area Number |
07263209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
近藤 昭彦 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 助教授 (30201495)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | モンスーンアジア / 植生分布 / 自然植生 / 広域蒸発散量 / グローバルデータセット |
Research Abstract |
アジア地域を対象として人間が歴史時代に改変した地域を衛星データを用いて抽出した。植生指標(おもに植生の被覆率を表す指標)の季節変化に基づき、現植生・土地被覆分類図を作成した後、気候データを用いて自然植生図を作成した。両者の比較から、インド亜大陸および中国東部において広範囲にわたる土地利用変化すなわち農地化が行われたことが明らかとなった。 陸域における降水量のうち、陸域から再蒸発した量が占める割合が多ければ、蒸発散量の変化は気候変化の重要な原因となる。そこで、上記の植生・土地被覆変化が広域の蒸発散量に及ぼした影響を評価した。 現植生・土地被覆分類図および自然植生図の各カテゴリーにグローバルデータセットから得られるアルベド値を割り当て、Priestley-Taylor法による可能蒸発量の分布を求めた。その結果、インド亜大陸やタイ、ミャンマーの中央低地では年間で数100mm可能蒸発量の減少、中国東部では年間数10〜100mm程度の減少が推定された。 以上の作業により標題に関する研究を発展させるための枠組みができあがった。この研究の最大の問題点は検証する方法がないことであるが、推定の精度を高めるために以下の各点に関する検討を今後行う。 1.植生分布と気候の関係に関する検討:これは古典的なテーマであるが、リモートセンシングやGISの手法およびグローバルデータセットを用いることによって新たな展開を見込むことができる。 2.大陸規模の植生・土地被覆分類精度の向上:最近の衛星による地球観測の機会の増加によって実際に取組可能なテーマとなった。 3.蒸発散以外の現象に関する観測事実の蓄積:例えば、植生変化に伴う粗度の変化による対流性降雨の減少等、事実の集積を行う必要がある。
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