極低周波変動磁場による遺伝子突然変異誘発の検索と機構解析
Project/Area Number |
07263235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮城 順二 京都大学, 医学研究科, 講師 (70121572)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 極低周波変動磁場 / 培養細胞 / 突然変異 / X線 / HPRT遺伝子 |
Research Abstract |
ヒト由来培養樹立細胞(MeWo)を用いる。MeWo細胞はGバンド染色法により、正常X染色体を1本保有することを確認している。突然変異誘発を検索する遺伝子座として、hypoxanthineguanime phosphoribosyl transferase(HPRT)遺伝子を選んだ。変動磁場(ELF)曝露(50Hz、400mT)による誘導電流密度の影響を検討するため直径15cmのド-ナツシャーレを用いた。さらに曝露時間も変化させて、MeWo細胞に曝露し、2週間の発現時間を経て、6-チオグアニン(6-TG)で選択した。選択後の6-TG抵抗性細胞の集落形成を指標として、HPRT遺伝子の突然変異誘発頻度を検索した。陽性対照としてMeWo細胞に放射線(X線)を照射し、同じ方法により突然変異誘発頻度を算出した。さらに、放射線照射後ELFに曝露し、HPRT遺伝子の突然変異頻度について放射線とELFの相乗効果の有無について解析を加えた。その結果、400mTのELFを1時間から20時間まで曝露した場合、2時間で約4.5倍、10時間で約6倍に突然変異誘発頻度は増加した。ELF曝露をさらに20時間まで行ったが、突然変異誘発頻度のさらなる増加は見られず、ELF10時間曝露とほぼ同じレベルであった。400mTで2時間曝露した場合、突然変異誘発頻度は誘導電流密度にほぼ依存して増加した。また、X線照射単独に比べてX線照射後ELF2時間曝露した場合、相乗的に突然変異誘発頻度は増加した。ELFはそのエネルギーからDNA鎖を切断することは考えにくいので、特にDNA合成期における影響についてハイドロキシウレアとAra-C処理によりDNA合成を阻害させ、この状態でELFを曝露した場合の突然変異誘発頻度にどのような影響がもたらされるかをも合わせて解析した。その結果、ELF曝露中DNA合成を阻害した場合、突然変異誘発頻度の増加は観察されなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)