筋および細胞骨格蛋白質の発生と心筋細胞の分化ならびにその異常
Project/Area Number |
07266204
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
嶋田 裕 千葉大学, 医学部, 教授 (70009116)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 心筋 / 骨格筋 / トロポニン / アイソフォーム / 筋原線維形成 / タグ標識 / リポフェクション |
Research Abstract |
筋細胞の分化の過程で一時的に出現するisoformの存在意義については、まだほとんど解明されていない。当研究では、培養心筋と骨格筋細胞に、本来各筋細胞に発現されないTnIのisoformおよびキメラTnIを強制発現させた場合、それらは筋原線維に取り込まれるか否かを調べることにより、isoformの出現とその各部分の役割を解析した。 心筋型TnI(CTnI)および骨格筋型TnI(STnI)にタグ(c-myc)標識したcDNAを発現ベクターpBK-CMVに組み込み、培養ニワトリ胚心筋あるいは骨格筋細胞にリポフェクション法により導入した。一定時間後、培養細胞をc-myc抗体とrhodamine-phalloidinにより二重染色を行い、共焦点レーザー顕微鏡で観察した。 CTnIとSTnIは、それぞれ同種の筋原線維(筋原線維のうちのアクチンフィラメントの存在する長さの部位)に取り込まれたので、TnIの取り込みはタグにより阻害されないと考えられた。胚心筋に、本来発現されているSTnI遺伝子を導入した場合には、筋原線維に取り込まれた。しかし胚骨格筋に、本来発現されていないCTnI遺伝子を導入した場合には、横紋構造の染色は弱いので、本来発現していないisoformを強制発現させても筋原線維には取り込まれにくいことがわかった。しかしCTnIの頭部および尾部をSTnIに変化させたキメラTnIは骨格筋の筋原線維によく取り込まれた。すなわち、TnI分子の一部が取り込みを抑制していることが示唆された。タグ標識を用いたこの方法は筋蛋白質の機能や筋原線維の形成機構の解析に有効と思われた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)