酸素ラジカル代謝酵素の遺伝子発現・細胞内輸送の異常と心筋細胞障害
Project/Area Number |
07266218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
葛谷 恒彦 大阪大学, 医学部, 助教授 (80150340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 欣也 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
西田 昌司 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
星田 四朗 大阪大学, 医学部, 助手 (80238732)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 心筋細胞 / 心筋虚血 / ラジカルスカベンジャー / ストレス蛋白 / heat shock |
Research Abstract |
本申請研究においては、ミトコンドリアのマンガンスーパーオキシドジスムターゼ(Mn-SOD)の機能発現調節が、心筋細胞の表現型調節にいかに関与しているかを培養細胞系を用いて検討してきた。昨年、および、本年の研究成果より、Mn-SODは、低酸素による模擬虚血、heat shock、 alアドレナリン受容体刺激によってプロテインキナーゼcを介した経路により心筋細胞内に誘導され、それぞれの外的刺激による虚血耐性獲得に中心的役割を果たすことを見出した。さらに、スーパーオキシドの消去は、単に蛋白質レベルでのMn-SOD誘導のみならず、Mn-SOD活性の調節によっても制御されていた。また、これらの刺激によっては、Mn-SODのみならず、他の“rescue蛋白質"も誘導される。特にheat shock protein72は、細胞質で作られるproMn-SODのミトコンドリアへの細胞内輸送への関与が示唆されるほか、HSP72自身の細胞保護効果も提唱されている。本申請者らの実験系においては、外的負荷後、心筋細胞が耐性を獲得しない短時間よりHSP72蛋白質の強い発現を認めること、HSP72の発現量と耐性の相関関係がないことなどより、直接HSP72が心筋の虚血耐性を担っているものではないことが窺われた。かかる、Mn-SODとHSP72との関連がinvivoでも成立するか否かを、ラットの温浴モデルを用いて確認すると、同様に、両蛋白質ともに誘導されるものの時間経過、誘導量と効果の面よりHSP72は、耐性獲得に直接寄与していないことが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)