大腸菌による転写制御タンパク質の大量発現と高次構造解析
Project/Area Number |
07268201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊池 康夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10004467)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
十川 和博 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80175421)
藤井 義明 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00098146)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | DNA-結合タンパク質 / 転写因子 / Zn-フィンガー / bHLH / PAS |
Research Abstract |
本研究は外来薬物代謝酵素P4501A1の発現調節に関与する転写制御タンパク質群を大腸菌で大量発現させ高次構造と機能を解析することを目的とする。P-4501A1の遺伝子5′上流には構成的発現に関与するBTE(Basic transcriptional element)、誘導的発現に必要なXRE(Xeno biotic responsive element)の2種類の転写制御領域があり、各々に転写制御タンパク質が結合する。BTEに結合する転写因子BTEBのDNA結合ドメインは3回連続するZn-フィンガーモチーフとそのN末端に隣接する塩基性の領域から成る。この部分構造を大腸菌で大量発現させ、精製を完了した。13-C、15-Nでダブルラベルしたタンパク質とDNAとの複合体の高次構造は東京都臨床医学総合研究所の稲垣冬彦博士との共同研究で、三重共鳴三次元NMR法により順調に進行中である。別途、このタンパク質のキャラクタリゼーションを進めた。DNA複合体の解離定数は5nMで、アポタンパク質にDNA結合活性を回復させる金属イオンの効果はZn>Co≫Cd、Niであった。また、このタンパク質は濃度依存的ホモ二量体形成を行うことを見いだした。DNA結合活性とこれらの性質が高次構造の解明によりいっそうよく理解されることが期待される。XREに結合するタンパク質はAhR(Arylhydrocarbon Receptor)とArnt(AhR nuclear translocator)のヘテロ二量体である。両タンパク質はDNA結合ドメイン(bHLH)、リガンド結合ドメイン(PAS)、二量体形成ドメイン(bHLH+PAS)をもつ新しいタイプの転写因子である。両者のbHLH+PASドメインを大腸菌で発現させることに成功した。精製の後DNA結合活性をもつヘテロ二量体を形成することにも成功した。構造解析に適する部分構造の大量発現系の確立を目指して検討を続けている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)