可溶型受容体を利用したシグナル伝達の分子機構の解析
Project/Area Number |
07268210
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 隆造 京都大学, 農学部, 教授 (60077378)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | エリスロポエチン / エリスロポエチン受容体 / B.brevis / 組換え型 / 細胞増殖因子 / 構造 |
Research Abstract |
細胞増殖促進因子(リガンド)が膜貫通型受容体に結合して細胞内シグナル伝達経路を活性化するためには、リガンドが受容体の細胞外領域に結合し、この結合により誘導される受容体分子の構造変化が必要である。このリガンドによる受容体の構造変化はシグナル伝達の初発過程であり、蛋白質の高次構造に基づくシグナル認識機構を解明するための重要な研究対象である。本研究は、組換え型受容体およびリガンドを大量に生産するシステムを開発すること、受容体とリガンドの相互作用による受容体の構造変化を溶液状態および液晶状体で解析することを目的とした。研究対象とするリガンド・受容体システムは、赤血球細胞の分化増殖因子であるエリスロポエチン(EPO)である。 EPOおよびEPO受容体はいずれも糖タンパク質であるが、in vitroでEPO/EPO受容体システムが作動するためには糖鎖は必要ではない。EPOおよびEPO受容体を大量生産する系を開発するために、原核細胞でタンパク質を分泌するB.brevisを用いて生産することを試みた。EPOおよび受容体ともに培地中に生産され、EPOは単クローン抗体を使用して、EPO受容体はEPO固定化ゲルを使用して単離した。EPOおよび受容体ともに正常な相互作用をすることを確認した。しかし、生産量は期待した程高くはなく、結晶化については成功していない。またEPOと受容体との結合は1:1であり、予想されたEPO:受容体=1:2ではなかった。このことは、リガンドにより受容体の二量体化が誘導されることが、シグナル伝達の最初のプロセスとする考えには一致しない。受容体の二量体化を引き起こすには、受容体の膜貫通領域あるいは細胞内領域が必要である可能性がある。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)