蛋白質とDNAの分子認識における構造的特性と熱力学的特性の相関
Project/Area Number |
07268224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
皿井 明倫 理化学研究所, ジーンバンク室・遺伝情報銀行, 副主任研究員 (20221286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥越 秀峰 理化学研究所, ジーンバンク室, 研究員 (80227678)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 蛋白質 / DNA / 相互作用 / 分子認識 / 熱力学 / カロリメトリー |
Research Abstract |
DNAとの結合に際しDNAを曲げる蛋白質として知られているIHF及びHUについて、これまでに大腸菌による大量発現及び中圧クロマトグラフィーによる精製システムを確立し、カロリメトリー測定に必要な大量の試料を調製することができた。また、filter binding法およびゲルシフト法を用いてDNA結合活性をアッセイし、蛋白質の活性を確かめた。これらの試料を用いて、恒温滴定型カロリメトリーにより蛋白質ちDNAの相互作用の熱力学的解析を行った。この実験から、蛋白質とDNAの複合体形成における熱力学的要因(自由エネルギー、エントロピー、エンタルピーなどの熱力学量)に関する情報を得ることができた。現在、これらの結果に基づいてDNAとの結合のメカニズムを解析中である。一方、がん遺伝子産物であるMybについて、NMR、走査型カロリメトリー、filter binding法などを用いて、そのDNA結合領域の構造の安定性、柔軟性、DNA結合活性および転写活性を、くわしく解析し、お互いの関係を明らかにすることができた。また、Mybは複数の遺伝子の発現に関わっていると考えられているが、我々は、Mybとその結合DNA配列及び系統的なmutantとの結合アッセイのデータを用いて、Mybの結合サイトを予測することを試みた。これまでに知られている結合配列との比較から、配列認識に関する新しい知見を得ることができた。また、これまでに知られていない結合サイトも予測することができた。このほか、HIV-IのReverse Transcriptase(RT)、植物のエチレンで誘導される遺伝子発現を調節する蛋白質(EREBP)などについても、DNAとの結合のメカニズムを解析した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)