植物の器官形成におけるミトコンドリアの役割とその遺伝子発現
Project/Area Number |
07270217
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
坂本 亘 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (20222002)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 豊 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (60224193)
本吉 總男 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (90230052)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | ミトコンドリア / シロイヌナズナ / 遺伝子発現 / 器官形成 / 母性遺伝 |
Research Abstract |
アラビドプシスで知られている、茎葉に斑入りを示す突然変異体chloroplast mutator (chm)を用いて、ミトコンドリアゲノムに遺伝的な変異を導入することを試みた。本年度は、chm変異体を母親として野生型に戻し交雑した個体を育成し、これらに斑入り以外にどのような形質が現れるかを観察した。交雑後代F1世代では、chmの親系統と同様の斑入りを示す個体も観察されたが、これとは別に、生長の遅い、葉の形がいびつでしわがより、明らかに野生型とは異なる個体が現れた。これらの個体は、戻し交雑BC1世代においても観察されることから、明らかに母性遺伝をする形質であった。この母性遺伝する形質をMDL (matemally-inherited distorted leaf)と名付け、これらのF1及びBC1世代において現れたMID個体を用いてミトコンドリアゲノムの解析を行った。その結果、野生型のミトコンドリアゲノム内では、atp9は1.7kbのBamHIフラグメントに存在するが、MID変異体では、このバンドは殆ど観察されず、代わりに野生型には検出されない5.6kbのバンドが相同性を示した。このバンドを詳しく解析するために、MID変異体からゲノミックライブラリーを作成し、この5.6kbのフラグメントをクローニングし、塩基配列を決定した。その結果、野生型のゲノム内では他の部位に存在している遺伝子が、おそらく組換えによりatp9の下流に導入された結果多型を示したことが明らかとなった。さらに、組換えによってatp9の下流に挿入された遺伝子(rps3)にはコーディング領域に欠失が起きており、この遺伝子が機能しなくなっていることが示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)