Project/Area Number |
07270222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷 あきら 東京大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (40183082)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | フィトクロム / 光形態形成 / 情報伝達機構 / シロイヌナズナ / 遺伝子導入植物 / 核移行 |
Research Abstract |
当初は光形態形成反応の突然変異体をスクリーニングする予定であったが、フィトクロム分子種の一つphyBが核移行シグナルを持つことを示唆する結果を得たので、主にこれに関する研究を進めた。シロイヌナズナの野生株から核を単離し、phyB蛋白質の有無を免疫化学的に調べたところ、全phyBの殆どが核分画に回収されることが分かった。さらに、植物体を暗所に移して24時間後に核を単離しphyB量を調べたところ顕著な減少が認められ、phyBの核移行が光により制御されていることが示唆された。また、植物体を暗所に移す直前に近赤外光照射したところ核phyBの減少がよりすみやかに起こった。一方、フィトクロムの発色団を含まない断片は光条件にかかわらず核に移行した。これらのことは、phyBの核移行がphyB自体の光変換により制御されていることを示唆している。以上の結果は、他のプロジェクトの結果と併せて現在投稿中である(Sakamoto & Nagatani,EMBO J.)。また、京都大学の岡田清孝教授らの研究グループにより、光形態形成関連の突然変異hy5の遺伝子が核蛋白質をコードしているという報告がなされたので、岡田グループの協力を得てHY5蛋白質とphyBの試験管内での結合を調べたが、結果は今のところ否定的である。この他に、phyBの核移行と機能発現の関係を探るため、GFP-全鎖長phyB融合蛋白質を発現する遺伝子導入植物の作製に取りかかった。さらに、核フィトクロムについての生化学的解析をすすめる目的で、より大量調整が可能なエンドウについて核単離の予備実験を行なった。
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