Project/Area Number |
07272209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
榎本 武美 東北大学, 薬学部, 教授 (80107383)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 周右 東京大学, 薬学部, 助手 (00216970)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
|
Keywords | DNA修復 / RecQホモローグ / アルキル化剤 / ブルーム症候群 / TPS1 / 遺伝子破壊株 / 胞子形成 |
Research Abstract |
我々は、色素性乾皮症(XP)C群の患者の細胞で、DNAヘリカーゼの一つが変化(変異ではない)しているのを見い出しこの遺伝子をクローニングし、大腸菌のRecQ蛋白ホモローグであることを明らかにした。そこで本研究では、真核細胞のRecQがDNA修復の過程でどのような役割を果たしているかを解析することを目的とした。 ヒトおよび大腸菌のRecQの間で相同性の高い部分の塩基配列を利用して出芽酵母の相同遺伝子をクローニングした。得られた相同遺伝子は検索の結果、TPS1(topoisomerase poor growth suppressor)と同一のものであった。このTPS1遺伝子の破壊株を作製し、その性状を調べた。破壊株は、紫外線やX線には感受性を示さなかったが、MMSやEMS等のアルキルカ化剤に感受性になった。また、胞子形成能が野生株の1/8〜1/25に低下しており、減数分裂時の組み換えの頻度も約1/10に低下していた。ごく最近、ヒトの遺伝病ブルーム症候群の原因遺伝子(BLM)がクローニングされ、コードされる蛋白はRecQにホモロジーが高いことが示された。しかし、この遺伝子は我々がクローニングしたものと同じものではなく、ヒトには少なくとも二つのRecQホモローグがあることが明らかになった。酵母のTPS1は我々のクローニングしたヒトRecQよりBLMに近く、酵母の遺伝子破壊株の観察は酵母のBLM遺伝子の機能を解析したことになり、ブルーム症候群の患者の細胞はEMSに感受性であり、患者は不稔になるという報告と一致し、このRecQはブルーム症候群で欠陥のある修復過程に関与する蛋白であることが明らかになった。 一方、今一つRecQの方も減数分裂時のDNA組み換えに関与する可能性を示唆する結果が得られた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)