RLGS法によるがんDNA変化のスクリーニングとがん抑制遺伝子単離システムの開発
Project/Area Number |
07272243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
林崎 良英 理化学研究所, ゲノム科学研究室, 主任研究員 (70192705)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | RLGS / LOH / メチル化 / 発癌モデルマウス / マウスゲノムマップ / 癌抑制遺伝子 |
Research Abstract |
癌組織におけるDNA変化領域をRLGS解析により同定することを目的として研究を進めた。癌発症モデルマウス(MTD2B6xSpetus)に生じた肝臓癌組織からDNAを抽出し、これをRLGS解析のサンプルとした。RLGS解析は以前にBSSバッククロスを用いてマウスゲノムマップを作成した時と同じ制限酵素セット(HotI-PvuII-PstI)を使用した。この癌組織DNAのRLGSパターン及び正常組織DNAのRLGSパターンを作成し、この中の、B6特異的あるいはSpretus特異的スポットについてそのスポット強度の変化を解析した。亜種特異的スポットを解析対象とした理由は1)スポット強度の変化が容易に判断できるため正常組織の混入を許容できる、2)どちらのアレルに変化が生じたかを区別できる、3)BSSバッククロスを用いて作成したゲノムマップを利用することで染色体上における位置を知ることができる、という点からである。この結果、一枚のRLGSゲルによる解析で、癌組織におけるDNA変化領域を染色体上の位置情報として同定することができた。このことはモデル動物における癌組織DNAの変化を全ゲノムレベルで解析する方法として非常に有用であると考えられる。次に、30種の癌組織DNAにおいて同様の解析を行うことによって、癌組織において高頻度に欠失の生じる変化領域を1、4、5、7、13番染色体に検出し、またこの他にも高頻度にメチル化される座位をいくつか検出した。さらに共通変化領域上に位置するRLGSスポットをクローニングし、これをプローブとしてサザン法によって癌組織DNAにおける変化を解析した結果、RLGS解析によって予想されたDNAの変化と同じ挙動を検出することができた。このプローブは、今後DNA変化領域内における存在が予想される癌遺伝子及び癌抑制遺伝子をクローニングするのに有用であると考えられる。 このRLGS解析を進めるに当たって我々は16枚一体型の二次元電気泳動用泳動槽を考案し、実際に作成し運用することに成功している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)