チェルノブイリ周辺小児甲状腺がん発症分子機構の解明
Project/Area Number |
07273252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 裕幸 長崎大学, 医学部, 助教授 (80237635)
伊東 正博 長崎大学, 医学部, 助教授 (30184691)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | チェルノブイリ / 甲状腺がん / 分子機構 |
Research Abstract |
ヒトがんの生物学的特徴を明らかにする為、チェルノブイリ周辺の多発している放射線関連甲状腺がんの特徴を明らかにすることを目的に現地調査を行った。すでに日本・旧ソ連邦チェルノブイリ原発事故医療協力専門家派遣事業と笹川記念保健協力財団による人道支援プロジェクトに参画中であり、チェルノブイリ周辺の3ケ国(ベラル-シ、ロシア、ウクライナ)の各研究機関と共同研究を行なっている。単年度予算配分の中ではあったが、甲状腺がんの病理組織を検索する機会を得た。また、実際に施行した小児の超音波画像診断下の細胞診の結果を報告した(Thyroid 5:365-368,1995)。入手した甲状腺がん組織は変異遺伝子の存在を明確にする為、共同研究の提案を行なっているが、実際に入手できた20例の小児甲状腺がん組織については、日本の症例と比較検討を行ないその一部を報告した(Int J Cancer in press,1996)。これらの組織はすべて免疫組織学にPTHrPの強陽性を認めがん遺伝子、がん抑制遺伝子の検討を行なっている。現在小児甲状腺がん患者の個人データの収集に務めているが、正確な被曝線量の評価を行ない分子疫学調査を継続予定である。ヒト甲状腺の培養細胞系を用いて放射線誘発アポトーシスの機序とアポトーシスからの逸脱機構として報告した(Cancer Res 55:2075-2080,1995)。現在p53遺伝子の解析以外にもdifferential display法による放射線誘発甲状腺特異的遺伝子のクローニングに着手している。次年度にも現在の研究成果を継続する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)