Project/Area Number |
07273272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
尾形 悦郎 財団法人癌研究會, 癌研究所, 部長 (70013761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 芳武 東京大学, 医学部, 助手 (40219952)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | G蛋白質 / アデニル酸シクラーゼ / cAMP / アルツハイマー病 / APP / アポトーシス / 細胞死 / シグナル伝達系 |
Research Abstract |
我々はすでにIGF-II受容体(IGF-IIR)が細胞内ドメインの2410-2423でGi2を活性化することをin vitroの再構成系を用いて証明したが、本年度は実際にin vivoでも共役することを証明した。すなわちCOS細胞にIGF-IIRを発現させ、コレラ毒素やフォルスコリンによるcAMP上昇をIGF-II処理により、容量依存性に抑制すること、2410-2423をdeletionした変異IGF-IIRでは抑制が見られないことも明らかにした。さらに我々は、Gi2活性化によりGαから離れたGβγによるアデニル酸シクラーゼ活性化をIGF-IIRの2423よりC端の28残基が抑制するという新たな制御機構の存在を明らかにした。IGF-IIRによるGi2活性化機構の新たな側面の発見であった。今後はさらにGi2からc-fosにいたるシグナル伝達経路を明らかにしたい。一方、細胞死シグナル伝達に関与するG蛋白質として我々は、APP (Amyloid precursor protein) を介するシグナル伝達系の研究からGoをあげることができる。今年度は精製APP蛋白とGoとの再構成系を用いて、実際にAPP695が細胞内ドメインの657-676を介して受容体様にGoを活性化することを証明した。さらに家族性アルツハイマー病で見い出されるAPPの点突然変異V642IをCOSに発現させることにより、アポトーシス変化を起こすことを発見した。すなわち発現後36-48時間で核の変化が見い出され、72時間で発現細胞全てが、細胞質の濃縮を起こした。この核変化はTUNEL、断片化DNAのELISA、DNAladderingの全てで確認できた。G蛋白質活性化がアポトーシスを誘導するという新たなシグナル伝達系が明らかになったものといえる。APPは脳以外の細胞にも発現していることが知られており、特に肺や腎臓に多く、肝臓には認められていない。Goとともに発現している可能性のあるものとして肺小細胞癌が挙げられる。本年度の知見は、この極めて悪性の癌の新たな治療法への道を開くものとして注目される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)