新規RhoGAPによるホスホリパーゼC活性化機構の解析
Project/Area Number |
07273275
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
本間 好 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60192324)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎森 康文 東京大学, 大学院理学研究科, 助教授 (60160389)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | イノシトールリン脂質 / 細胞内情報伝達 / G蛋白質 / 細胞運動 / 転移 |
Research Abstract |
本研究では、我々が独自に見いだしたPLCδ結合性タンパク質p122RhoGAPの生理機能を解析し、p122RhoGAPによるPLCδ活性化の意義やp122-PLCδ系の癌転移における役割を明らかにすることを目的とした。現在まで以下の結果が得られている。 1.PLCδ1に結合する新規タンパク質p122はRhoのみならずCdc42Hs対してもGAP活性を示すことや、p122がPLCアイソフォームのうちPLCδ1のPIP_2水解活性を特異的に促進することが明らかになった。 2.p122-過剰発現COS細胞においては、p122とPLCδ1の分子会合が検出され、また過剰発現細胞のIP_3レベルがコントロール細胞に比して有意に高いことが観察された。しかしp122過剰発現していない細胞で、刺激依存的にp122が直接PLCδ1を活性化することを示唆する結果は現在までのところ得られていない。 現時点で、PLCδの活性化メカニズムや結合タンパク質に関する報告は皆無である。本研究により、PLCδ1がp122により特異的に活性化されることや、p122がRhoまたはCdc42HsのGAP活性を示すことがin vitro で明らかにされた。これらをふまえ、[Rho/Cdc42→p122→PLCδ1のシグナル経路が細胞内で機能しているのか]という問題の解決が、これからの最重要課題であると考えられる。またPLCdがアクチン調節に関与するPIP_2をターゲットとすることができるかどうかについても解析する必要がある。このような研究により、細胞運動や癌転移におけるイノシトールリン脂質情報伝達系の役割が解明できると考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)