生体内防御因子の合成促進による制がん剤の副作用軽減
Project/Area Number |
07274208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永沼 章 東北大学, 薬学部, 教授 (80155952)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | メタロチオネイン / 副作用軽減 / 制がん剤 / 合成誘導剤 / スクリーニング / PF1070 |
Research Abstract |
メタロチオネイン(MT)は重金属毒性軽減作用を有する蛋白質として知られているが,我々は,この蛋白質が数種の制がん剤の副作用を顕著に抑制することを明らかにした。そこで,臨床応用可能なMT合成誘導剤を開発することを目的として,MT遺伝子のプロモーターに作用してMT合成を誘導する化合物を検索したところ,数百種類の化合物の中から,微生物培養液柱から単離された新規化合物であるPF1070が強いMTプロモーター活性化作用を有することを見出した。今年度は,本物質のMTプロモーター活性化機構と制がん剤副作用軽減剤としてのヒトへの応用の可能性について検討した。その結果,PF1070は既知のMT合成誘導剤である亜鉛やデキサメタゾンとは異なるプロモーター領域に作用してMTプロモーターを活性化させる全く新しいタイプのMT合成誘導剤であることが明らかになった。PF1070はカドミウム(亜鉛と同様にMTプロモーター上の重金属感応部位(MRE)を活性化する)によって既に充分にMTプロモーターが活性化されているような状態の細胞においてもMT合成誘導作用を示すことから,カドミウムが比較的高濃度に体内に蓄積している一般的な日本人の体内MT濃度も,PF1070のような化合物をMT合成誘導剤として利用することによって効率良く上昇させることが可能であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)