腫瘍をターゲットとした新規ランタノイド化合物の開発
Project/Area Number |
07274222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒田 玲子 東京大学, 教養学部, 教授 (90186552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 亨 東京大学, 教養学部, 助手 (40242036)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | がん治療 / 中性子線 / ポルフィリン |
Research Abstract |
腫瘍をターゲットとする新規ランタノイドとくにガドリニウム化合物の開発をめざして研究を進めてきた。腫瘍細胞およびその近傍にガドリウムを選択的に集積させることができれば、脳腫瘍など外科手術ができない腫瘍の治療を熱中性子線で効率的に行うことができる。腫瘍細胞に選択的に蓄積される性質をもっているポルフィリン部分と熱中性子線の断面積が大きいガドリニウムを含むふたつの機能部分からなり、両者をリンカーで結合させた化合物をデザインし合成を試みた。ガドリニウムイオンの毒性の問題を解決するために、錯生成定数が高く水溶性の高いDOTA(1,4,7,10-tetra-azacyclododecane-1,4,7,10-tetraacetic acid)を採用した。最初にデザイン・合成した化合物はポルフィリンからのびた側鎖がエーテル結合でDOTAにつながっていたために、合成途中で脱離反応が起こってしまった。体内での安定性を考慮し、目的化合物をデザインし直した。この化合物の配位子の合成に成功し、NMRスペクトル、陽イオン・陰イオン両方のFABMASSスペクトルにより確認した。しかし、最終ステップのガドリニウム錯体化の段階で最終化合物の溶解性が非常に低く、生成物の同定が困難であるだけではなく、臨床にも不向きであろうという判断にいたった。水溶性を増すためにポルフィリン部分を変更し、さらに、これまでに合成してきたGd部分を有効に用いるように、かつ水溶性を増大させるためにリンカー部分の構造もデザインし直した。その合成ルートの検討も済み、現在、リンカー部分、Gdの配位子部分の大量合成を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)