Project/Area Number |
07274231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 教授 (70077808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 辰弥 三重大学, 医学部, 助手 (00242959)
井戸 正流 三重大学, 医学部, 講師 (90167263)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 前立腺癌 / 腫瘍マーカー / 前立腺腫瘍マーカー / 前立腺癌特異抗原(PSA) / プロテインCインヒビター / アンドロゲン受容体 / アンドロゲン不応性癌 / アンチセンス療法 |
Research Abstract |
近年、我が国においても前立腺癌の発症数は増加の一途にあり、その発症機序の解明と有効な診断法、治療法の開発が待望されている。これまで、前立腺癌腫瘍マーカーとしては、主に前立腺特異抗原(PSA)が用いられてきたが、PSAは前立腺肥大症でも増加することから、早期の前立腺癌に特異的な分子マーカーの開発が求められている。他方、前立腺癌はアンドロゲン(AD)依存性に進展するため、抗AD療法が有効であるが、漸次AD不応性となり、次第に抗AD療法も無効となる。そこで、本研究では、(1)PSAに代わる早期前立腺癌に特異的な新規腫瘍マーカーの開発、および(2)AD不応性前立腺癌に対して抗AD療法を可能にするため、AD不応性前立腺癌細胞にAD受容体やAD依存性増殖因子の遺伝子を導入し、これらの遺伝子に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を用いた遺伝子治療の基礎的研究を行った。本年度は、PSAとProtein Cinhibitorの複合体(CIC)に対するELISAを開発し、種々の進行度の前立腺癌患者と前立腺肥大症患者の血清中のCIC濃度を測定した。その結果、血清CIC濃度は前立腺肥大症患者では高値を示すが、前立腺癌患者ではむしろ癌の進行度にしたがって低値を示す傾向を認め、このCIC値が両疾患の鑑別に有用である可能性を示唆した。他方、前立腺癌の遺伝子治療のための基礎研究として、先ずAD感受性前立腺癌細胞を用いてPSAの分泌に及ぼすADの効果を検討した。その結果、ADは濃度依存性にPSAの分泌を促進し、これを指標にAD受容体遺伝子のANOの効果を検討した結果、AD受容体ANOはAD依存性の細胞応答を効果的に抑制することを認めた。今後、AD依存性増殖因子に対するANOの効果を検討するとともに、AD不応性前立腺癌細胞に導入するAD受容体遺伝子の単離を行う。
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