骨肉腫細胞における導入p53遺伝子による放射線感受性支配の分子機構
Project/Area Number |
07274237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮越 順二 京都大学, 医学研究科, 講師 (70121572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 真寛 京都大学, 医学研究科, 教授 (70173218)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | p53導入 / p53発現 / 放射線感受性 / 骨肉腫細胞 / 細胞周期分布 |
Research Abstract |
ヒト由来骨肉腫細胞(SAOS-2)p53cDNAを組み込んだ発現プラスミド(pMSVeneop53)をトランスフェクションし、G418にて選択し,比較的増殖の遅い60個のクローンを選んだ。これらのクローンからRANおよびタンパクを抽出し、p53遺伝子の発現について、ノーザンおよびウエスタンブロットを用いて検索し、さらにPT-PCRを行った結果、正常分子量のp53タンパクを発現しているクローン(SAOS-MC11)、C未満欠失と思うわれる分子量48kDaタンパクを発現しているクローン(SAOS-MC43)およびN末端欠失と思われるp53mRAMの発現はみられるがタンパク産生を行っていないクローン(SAOS-MC10)が得られた。p53遺伝子の導入により得られた3つのクローンと親株(SAOS-2)およびベクター導入株(SAOS-MSV)の放射線感受性を比較した場合、SAOS-MC11は親株やベクター導入株に比べて著しく放射線に感受性となり、SAOS-MC43は放射線抵抗性となった。また、SAOS-MC10については有意な放射線感受性の変化は認められなかった。フローサイトメトリーにより親株、ベクター導入株および3つのp53遺伝子導入クローンに関してフローサイトメトリーにより指数的増殖期における細胞周期分布を調べたところ、細胞株間における有意な差はみられなった。次に、放射線照射後の細胞周期分布について解析した。5Gy照射後20時間におけるDNAヒストグラムの結果、全てのクローンにおいてG2ブロックは共に見られたが、クローンSAOS-MC11も含めて放射線照射後の明確なGIブロックが欠けていた。しかし、SAOS-MC11細胞においては、放射線照射後に、DNAのマイクロフラクションが増大していた。このことは部分的なアポトーシスが起きていることを示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)