サイトカイン補充遺伝子療法のための自殺遺伝子を介した細胞レベルでの調節法の開発
Project/Area Number |
07274260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 浩章 自治医科大学, 医学部, 助手 (40245064)
堺 隆一 自治医科大学, 医学部, 助手 (40215603)
間野 博行 自治医科大学, 医学部, 助教授 (90240704)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 1995: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / 自殺遺伝子 / アポトーシス / Fas / エストロゲン受容体 / サイトカイン / G-CSF |
Research Abstract |
長期に亘る注射を必要とするサイトカイン療法では患者の精神的・肉体的苦痛が大きく、遺伝子治療によりサイトカインを体内で持続発現させる方法の確立が期待される。その際、遺伝子発現のレベルでサイトカイン産生量を調節することは現状ではまだ困難であり、細胞レベルでの調節が鍵となる。ヘルペスウイルス・チミジンキナーゼ(HSV-tk)遺伝子を自殺遺伝子としてサイトカイン遺伝子と共に線維芽細胞に導入しておき、プロドラッグのガンシクロビル投与により細胞を破壊する方法では、必ずしも満足のいく結果は得られていない。そこで本研究では、新規自殺遺伝子としてアポトーシス誘導遺伝子のFas/エストロゲン受容体キメラ遺伝子MfasER(Fas受容体のアポトーシス誘導に必須な領域とエストロゲン受容体のリガンド結合領域のキメラ蛋白質をコードする遺伝子)を利用することを試みた。 MfasERベクター(pCMXMfasER)を導入したマウス線維芽細胞(L929)では、エストロゲン処理によりアポトーシスが短時間で効率良く誘導されることが、形態学的観察、XTTアッセイによる細胞増殖動態の検討、DNAの断片化の検出(細胞質分画から抽出したDNAのアガロースゲル電気泳動、細胞質中のヒストン結合DNA断片を検出するCell Death Detection ELISA)により確認された。そこで、さらにG-CSF発現ベクター(BCMGSNeo-GCSF)を導入しておくと、エストロゲン処理により細胞死が誘導され、それに伴って培養上清中の単位時間当たりのG-CSF産生量が急速に低下すること、即ち、G-CSF産生量の細胞レベルでの調節が可能であることが判明した。また、従来のHSV-tk/ガンシクロビル法との比較実験により、反応が速やかであること、細胞周期に関係なく細胞を破壊できることなど、本システムが幾つかの利点を有することが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)