Project/Area Number |
07276207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
柿沼 喜己 千葉大学, 薬学部, 助手 (80134394)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 変異導入 / ナトリウムイオン / V-ATPase / プロテオリピド |
Research Abstract |
(1)腸内連鎖球菌Enterococcus hiraeのNa^+共役型V-ATPaseが約11kbサイズのntpオペロン:ntpFIKECGABDHJによりコードされていることを、Primer extension、Northern blot解析等より明らかにした。ntpJ遺伝子の機能を明らかにするために、erythromycin耐性遺伝子の導入によるその破壊株JEM2の作製に成功した。JEM2株はそのNa^+-ATPase活性、主要サブユニットの合成量等で欠損が見られず、NtpJ蛋白はNa^+-ATPase complexの必須サブユニットではないことがわかった。しかしながらJEM2株ではK^+能動輸送系(KtrII)の活性が欠損しており、K^+の蓄積不能によりアルカリ環境下では生育できなかった。この結果はNtpJ蛋白がKtrII系の構成因子であることを示している。 (2)本酵素によるNa^+促進性ATP加水分解活性及びNa^+ポンプ活性がN,N´-dicyclohexylcarbodiimide(DCCD)により阻害されることを確認し、その阻害作用が本酵素の共役イオンであるNa^+,Li^+イオンの共存によって解除されることを見い出した。DCCDは本酵素プロテオリピドサブユニット(NtpK)の膜貫通ドメインGlu139に作用することを考えると、共役イオン認識部位がGlu139あるいはその近傍にある可能性が考えられる。 (3)各種変異導入による本酵素のイオン認識部位解析の最初の試みとして、NtpKサブユニットのGlu139Asp,Glu139Lys,Glu139Asn変異体作製によるNa^+-ATPaseの機能相補を調べた。その結果、E139K,E139N変異体はもとよりE139D変異体でも全くNa^+-ATPase活性の回復が見られなかった。この結果は、イオン共役に関して結合部位における機能残基間距離も本酵素では重要である可能性を示唆している。
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