二次性能動輸送タンパク質の共役イオン結合部位の構造
Project/Area Number |
07276238
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山登 一郎 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (70111458)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
|
Keywords | 二次性能動輸送 / エネルギー共役 / 大腸菌 / 逐次結合モデル / Na^+結合部位 |
Research Abstract |
二次性能動輸送反応の機械論的メカニズムは、研究代表者が提案した逐次結合モデルにより説明されている。そのモデルでは、共役イオン結合にともなう輸送タンパク質のコンフォメーション変化を不可欠なものと考える。そこで、共役イオン結合部位の構造と、その結合に伴うタンパク質コンフォメーション変化の解明が必要となる。本研究では、まず大腸菌プロリン輸送タンパク質の共役イオン結合部位の構造について、Na^+が共役イオンである利点を活かし、各種変異輸送タンパク質の解析から一次構造上の特徴を抽出することを目的とした。 1.共役イオン結合についての変異タンパク質の輸送・基質結合反応を検討した結果、Gly^<22>やCys^<141>は膜中央より表側での、またArg^<257>は細胞質側でのNa^+結合に関わることが示唆された。 2.これら変異の二重変異(G22E/R257CまたはC141Y/R257C)の輸送・基質結合反応を測定した結果、R257C変異はG22EやC141Y変異の効果に影響を与えないことがわかった。つまり、輸送タンパク質内で、表側と裏側において機能上区別されるNa^+結合部位に対応して、別々のアミノ酸がNa^+結合部位を形成している可能性を示唆した。 3.大腸菌外膜ポリンはチャンネルタンパク質の典型と考えられ、その三次元構造が解明されている。そこで、その構造情報をもとに、膜電位存在下の分子動力学シミュレーションを行った。その結果、イオンの水和水の脱水過程が、タンパク質内のイオン結合部位のみでなく、タンパク質の透過孔入り口付近から漸次的に行われることが判明した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)