ヒト造血系の動物モデルを利用したHIV感染ならびに発症機構の解析
Project/Area Number |
07277202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中内 啓光 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40175485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 幸夫 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (60231479)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | HIV / HIVベクター / T細胞指向性 / マクロファージ指向性 / トランスジェニックマウス / IL-3 / GM-CSF / サイトカイン |
Research Abstract |
ヒトIL-3遺伝子とヒトGM-CSF遺伝子のcDNAをchicken albumin promoterの下流に組み込み、マウス受精卵にマイクロインジェクションすることによりそれぞれの遺伝子を発現するトランスジェニックラインを確立した.確立したトランスジェニックマウスではそれぞれ共に約30ng/mlという極めて高濃度のヒトGM-CSFおよびIL-3が血清中に検出されたが、これらのマウスを詳しく解析したところマウスの造血系には全く影響を与えていないことが判かり、ヒトとマウスのGM-CSFならびにIL-3がマウスのそれぞれの受容体と全く交差反応しないことが確認された.今年度はさらにこれらのトランスジェニックマウスをSCIDマウスと交配することによりヒトサイトカイン遺伝子ををホモにもつSCIDマウスを作製した.さらに両方のヒトサイトカイン遺伝子をホモに持つSCIDマウスを作製中である.一方で、β-gal遺伝子、マウスCD8α鎖遺伝子、マウスThy-1遺伝子、あるいはGFP耐性遺伝子を組み込んだT細胞指向性HIVベクターおよびマクロファージ指向性HIVベクターを作製し、COSおよびHeLa由来の細胞株にそれぞれ感染させた。その結果、HeLa由来の細胞株ではT細胞指向性のHIVによるβ-galの発現を誘導することができた。しかし、マクロファージ指向性HIVではβ-galの発現は誘導されず、感染が成立していないことが確認できた.今後は両方のサイトカイン遺伝子を持つトランスジェニックSCIDマウスラインが確立し次第、ヒト造血幹細胞からマクロファージへの分化誘導を試み、マクロファージ指向性HIVベクターを利用してHIV感染およびAIDS発症におけるマクロファージの役割を明らかにしていきたい.
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)