Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
我々はHIVプロテアーゼの基質遷移状態概念に基づき,選択性が高く活性の強いHIVプロテアーゼ阻害剤(KNI-272)をデザインし合成することに成功した.本化合物はHIVプロテアーゼのメカニズムから論理的にデザインされているので細胞毒性が低く,HIVプロテアーゼ活性部位に特異的に作用することにより,理想的な抗エイズ薬として期待されている. そこで本研究をさらに進めて,変異ウイルスの分子構造解析を行い,変異酵素・抗エイズ薬複合体との構造解析に基づいて,新規な抗エイズ薬の相互作用を考慮した論理的分子設計を行った. 1.我々が開発し,現在米国NIHで臨床研究を進めているキノスタチン(KNI)-272に対する感受性低下ウイルスを同定し,そのプロテアーゼのアミノ酸配列に基づいて変異酵素を遺伝子工学的及び合成化学的に作成した.この変異酵素と抗エイズ薬との相互作用を解析し活性型コンフォメーションを考察した.更に,変異HIVプロテアーゼの酵素活性と感染性との関連性について検討した. 2.KNI-272とHIV-1プロテアーゼとの相互作用は,X線結晶構造解析により解明されているが,溶液中でのKNI-272のコンフォメーション解析をNMRにより行い,活性型コンフォメーションを考察した. 3.HIV-1プロテアーゼは2つのシステインを含んでおり,3次元構造からこれらはジスルフィド結合をしていないことがわかっているので,システインをイソステリックなアミノ酸に変換した誘導体を,われわれの開発した効率的固相合成法およびChemical Ligation法を用いて合成した.
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