Project/Area Number |
07277227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
高橋 秀宗 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 研究員 (70260271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長嶋 和郎 北海道大学, 医学部・病理学第二講座, 教授 (50010377)
倉田 毅 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 部長 (50012779)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | HIV-1の複製機構 / 逆転写 / ウイルスと宿主の相互作用 / ウイルス複製の宿主因子 |
Research Abstract |
昨年度までの研究によってHIV-1ウイルスの製造蛋白であるgag蛋白がtopoisomerase Iを活性化することを明らかにした。本研究においてはこのgag蛋白による宿主topoisomerase Iの活性化がウイルス複製のどの段階でどの様に関わっているかを明らかとすることを目的とした。具体的にはウイルスとこの酵素の接点は逆転写にあると仮定し、逆転写の再構築系の確立後、gag蛋白によって活性化を受けるtopoisomerase I (topoI)の影響を調べるという、以下の方法を取った。 1. HIV-1の部分的なゲノムをT7 polymeraseによって産生するプラスミドを構築、in vitroでRNAを転写する。2. 1.を用いたin vitro逆転写系を準備する。 3. 2.のin vitro逆転写系において組み替えgag蛋白、topoisomerase I等のもたらす影響を調べる。 その結果、両端にLTRを有し中央部gag-pol-envを除去した1本鎖HIV-1 RNAをテンプレートととし、C末端側のプライマー、市販精製RTを用いた逆転写反応において、GST-p15で活性化されたtopo Iを添加すると、加えたtopo Iの量に一致してcDNA生成量が増加した。一方、このcDNA合成量はtopo I阻外剤であるカンプトテシンによって濃度依存的に減少した。 本研究ではこれまで、gag蛋白と宿主topoIの相互作用について明らかにしてきたが、この活性化されたtopo IのHIV-1における役割の解明が次に求められていた。そのため、HIV-1 RNAゲノムのin vitro複製モデル系を構築し、活性化topo Iの作用を検討した。その結果topo Iは逆転写効率をウイルスgag蛋白との関連により上昇させることが明らかになり、今後抗ウイルス剤の開発、モデル動物系の開発の礎となると考えられた。
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