タイ型HIV-1の分子疫学とそれを標的とする遺伝子免疫技術の開発
Project/Area Number |
07277230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
武部 豊 国立予防衛生研究所, エイズ研究センター, 室長 (50126116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 裕徳 国立予防衛生研究所, エイズ研究センター, 研究員 (80260272)
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Project Period (FY) |
1995 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | HIV-1 / 分子疫学 / サブタイプE / タイ / 遺伝子発現 / 遺伝子免疫 |
Research Abstract |
(1)東南アジア地域におけるHIV流行の分子疫学的解析 タイにおける解析に引き続き,深刻なHIV流行の進行の憂慮されているミヤンマーにおけるHIVの分子疫学的研究を開始した。その結果、ミヤンマーにおいては、タイと同様、サブタイプE(タイA)とサブタイプ(タイB)の2種のウイルス株が流布していること。またサブタイプEは売春婦、STD患者などの性的接触による感染者に、サブタイプBは薬物乱用者(IDUs)に分布しており、この点におていもタイと全く同一の傾向があることを明らかにした。 (2)サブタイプE HIV-1家族内感染例をモデルとした性的接触によるHIV-1感染の分子機構の解析 HIV-1 subtype E(タイ型HIV-1 variant)をモデルとしたperson-to-person transmissionに関する研究を進めている。その結果、ウイルスの性的感染に際して、ウイルスの特定のサブセットが伝播する可能性を示唆する証拠を得た。 (3)サブタイプE HIV-1のエンベロープgp160遺伝子のクローンニングと全塩基配列の決定 日本で見いだされたHIV-1 subtype Eの家族内感染例をモデルとして、SIおよびNSI型ウイルスのエンベロープgp160遺伝子のクローンニングと全塩基配列の決定を行った。その結果、SI型ウイルスでは、V3ループに塩基性アミノ酸が増加するなど特徴的なアミノ酸置換が見られることなどの構造的特徴を明らかにした。 (4)サブタイプE HIV-1のエンベロープ遺伝子の高度発現とそれによる免疫学的解析 HIV-1 subtype EのSIおよびNSI型エンベロープ遺伝子のワクシニアウイルス(医科研ウイルス感染研究部との共同研究)および動物細胞を用いた発現系を構築した。これらの発現系を用い、HIV-1サブタイプEのSIおよびNSI型エンベロープ蛋白質の構造と機能の解析、単クローン抗体の作出による中和抗体エピトープの解析、CTLエピトープの同定・解析を計画している。またGene Vaccinationへの利用の可能性についても検討を始めている(日医大高橋博士との共同研究)。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)