Project/Area Number |
07278209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齋藤 洋 東京大学, 薬学部, 教授 (00012625)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香月 博志 東京大学, 薬学部, 助手 (40240733)
西山 信好 東京大学, 薬学部, 助手 (20201692)
松木 則夫 東京大学, 薬学部, 助教授 (70126168)
|
Project Period (FY) |
1995 – 1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 長期増強 / 学習 / 記憶 / 扁桃体 / 海馬 |
Research Abstract |
「長期増強が本当に記憶や学習と関係しているのか」を明らかにすることを目的として本年度の研究を行った。海馬における長期増強現象(LTP)は記憶・学習の基礎過程とされているがその根拠となる実験科学的証拠は非常に少ない。各種の学習課題、in vivoでのLTP、in vitroでのLTPを比較することにより両者の関係を解析した。一酸化炭素(CO)は一酸化窒素(NO)と同様に海馬長期増強時の逆行性伝達物質として注目されている。COはin vivoで解析した長期増強を抑制したが、in vitroの解析ではその作用が認められなかった。さらに、受動回避学習および空間学習課題の遂行に影響を与えなかった。対照としたNOは全ての条件で長期増強を抑制し、空間学習障害を来した。従って、NOに比べてCOの記憶・学習への役割が小さいことが明らかになった。扁桃体は情動に関係する大脳辺縁系であるが、これを破壊すると受動的および能動的回避学習が障害された。しかし、空間学習への影響は僅かであった。扁桃体基底外側部を破壊したり局所麻酔薬で機能を抑制すると海馬でのin vivo LTPが抑制され、逆に電気刺激するとLTPが促進されることを明らかにした。さらに、記憶・学習障害を改善する作用の知られている茯苓や人参がin vivo LTPを促進することを明らかにした。これらの結果は、長期増強現象と記憶・学習との間に正の相関があることを支持するが、学習課題により異なり、従来示唆されている空間学習との密接な関連は必ずしも支持されなかった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)