脊髄におけるシナプス可塑性モデル、アロディニアの作用機構の解明
Project/Area Number |
07278244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 誠二 関西医科大学, 医学部, 教授 (80201325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益 康夫 関西医科大学, 医学部, 助手 (40202311)
菅谷 純子 関西医科大学, 医学部, 講師 (30098131)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | アロディニア / プロスタグランジン / 痛覚過敏 / グルタミン酸 / NMDA / 一酸化窒素(NO) / ストリキニ-ネ / GABA |
Research Abstract |
我々はマウス髄腔内に投与したプロスタグランジン(PG)が熱などの侵害性刺激に対して痛覚過敏反応を引き起こすだけでなく、非侵害性の触覚刺激に対して痛みや不快感を示すアロディニアを長期間にわたって引き起こすことを生理活性物質として初めて見いだし、そのアロディニアにグルタミン酸受容体が関与していることを明らかにした。 今年度、1)アロディニアだけでなくPGにより誘発される痛覚過敏反応にNMDAグルタミン酸受容体が関与していること、2)活性化されたNMDA受容体は一酸化窒素合成酵素(NOS)を活性化してアロディニアや痛覚過敏反応を引き起こすこと、3)PG誘導体NT-012がPGE2により引き起こされたアロディニアを特異的かつ非常に低濃度で抑制すること、4)アロディニアが一旦完成された後、NT-012やNMDA受容体アンタゴニストを投与してもアロディニアを軽減させることはできないが、NOS阻害剤L-NAMEではアロディニアが軽減されることから、アロディニアの維持にNO系が重要な役割をしていることが明らかにした。 さらに5)脊髄スライス標本を用いたin vitroの系においてPGE2がグルタミン酸を遊離させること、6)興奮性アミノ酸であるグルタミン酸だけでなく、抑制性アミノ酸であるグリシンやGABAもアロディニアの誘発に関与していることをグリシン受容体アンタゴニストであるstrychnineとGABA受容体アンタゴニストであるbicucullineを用いて明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)