胚性がん細胞を用いた中枢ニューロンの分化機構の解析
Project/Area Number |
07279224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉川 和明 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (30094452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植月 太一 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (20260309)
谷浦 秀夫 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (80263325)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 胚性がん細胞 / 神経分化 / necdin / 発現調節 / プロモーター / ゼブラフィシュ / 細胞分裂 / 分裂終了 |
Research Abstract |
神経分化させた胚性がん細胞からクローン化したnecdin遺伝子の発現調節機構とnecdinの作用を検討した。クローン化したnecdin遺伝子の5′上流領域の欠失変異を作製し、それにレポーター遺伝子を連結して、神経分化特異的配列を明らかにした。その結果、necdin遺伝子の5′上流領域には典型的なTATAボックスやCAAT配列は認められなかったが、ショウジョウバエの神経発生に重要な転写因子であるsingle-minded(SIM)遺伝子と結合する可能性のあるxenobiotic responsive elementを含むpostmotitic neuron specific elementが存在することを明らかにした。次に、そのプロモーターがin vivo状態で活性を示すか否かをゼブラフィシュ胚の発生系で検討した。necdinのプロモーター調節領域にレポーター遺伝子を連結したベクターを受精卵に微量注入して発生を進行させたところ、分化したニューロンに特異的に発現した。一方、necdinの生理機能を調べるため、necdin cDNAを発現誘導性ベクターに挿入してNIH3T3細胞に安定的に遺伝子を導入した。遺伝子導入細胞を誘導物質で発現を活性化したところ、細胞分裂を停止させることが判った。細胞内発現したnecdinは細胞核に集積していた。これらの結果、necdin遺伝子は分化した神経細胞に特異的に発現する遺伝子発現調節領域をもっていること、さらに、necdinは細胞分裂に抑制的に作用し、分化ニューロンの最も基本的な形質である分裂終了機構に関与しているものと推定される。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)