発生過程における神経回路網形成に関与する機能分子の樹立神経幹細胞株を用いた解析
Project/Area Number |
07279229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
中福 雅人 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (80202216)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 神経発生 / 幹細胞 / ニューロン / 転写因子 / ホメオボシクス遺伝子 |
Research Abstract |
発生過程の脳における神経回路網形成は、神経細胞の領域特異的な形態的・機能的分化をその基礎とする。最近になってこの過程を制御する分子として、脳の特定の領域に限局して発現する多くの遺伝子が同定されてきた。これら領域特異的遺伝子の発現制御ならびに機能を明らかにすることは、神経回路網形成の分子機構を理解する上で極めて重要な課題である。我々は最近、不死化細胞株を用いて多能性神経幹細胞よりニューロン及びグリア細胞が発生する過程を試験管内で再構成することに成功している。本研究では、初代培養神経上皮細胞ならびに不死化細胞株を用いて領域疾く夷狄遺伝子を解析した。まず初代神経上皮細胞においては、領域特異的な遺伝子発現が試験管内培養した際にも維持されることを明らかにした。次に我々が樹立した神経上皮細胞株についても、それぞれ異なる細胞株において異なるセットの領域特異的遺伝子が発現しており、さらにそのパターンは細胞が増殖・分化する際にも厳密に保存されることを見出した。今回の我々の解析から、脳の領域特異性を制御する遺伝子の発現においては、細胞系譜に依存した細胞内在的な制御機構が重要な役割を果たしていることが明らかになった。次に領域特異的転写因子の機能解析のための新たな実験系として、特定の領域特異的遺伝子群を発現している神経幹細胞株を、胎児あるいは生後発達期の脳に細胞移植するシステムの構築を試みた。特にPax遺伝子群に着目し、外来遺伝子の導入によって特定のPax遺伝子を構成的に発現した細胞株を樹立した。親株および遺伝子導入細胞株を用いた移植実験を行い、Pax遺伝子の発現が細胞の移動、分化、領域特異性、などにどのような影響を持つかを現在解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)