Project/Area Number |
07279251
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute for Neuroscience |
Principal Investigator |
寺島 俊雄 (財)東京都神経科学総合研究所, 解剖発生学研究部門, 副参事研究員 (20101892)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 泰子 (財)東京都神経科学総合研究所, 解剖発生学研究部門, 主事研究員
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | リーラー奇形マウス / 錐体路 / 皮質脊髄路 / 神経奇形マウス / 細胞死 / 側枝消退 / 皮質橋核路 / 大脳皮質 |
Research Abstract |
成体ラットの錐体路起始ニューロンは、運動感覚野に限局するが、幼若ラットでは視覚野にも維体路起始ニューロンが存在する。この視覚野に一過性に存在する錐体路起始ニューロンは、生理学的細胞死により視覚野から消えるのではなく、脊髄に投射する主軸索を生後発育過程で失うのである。ところで、維体路線維の消退・安定化という現象は、起始ニューロンの大脳皮質の垂直方向における位置と関連しているだろうか。この疑問を解決するために、大脳皮質の垂直方向の細胞構築は逆転するが、皮質の切線方向の細胞構築には異常がないリーラーマウスの錐体路線維の発生を調べた。生後各時期の正常およびリーラーの延髄・脊髄移行部にHRPあるいはFast Blueを注入し、錐体路ニューロンを逆行性に標識した。生後7日令)Postnatal day7; P7)の正常マウスおよびリーラーの延髄・脊髄移行部注入例では、逆行性標識錐体路ニューロンは、大脳皮質の吻尾方向に広く分布し、視覚野のある後頭極まで標識ニューロンが存在した。P21令の正常およびリーラーマウスの延髄・脊髄移行部注入令では、逆行性標識錐体路ニューロンは、やはり吻尾方向に広がったが、その分布の尾側端は、第二次視覚野にあり、後頭極には標識ニューロンはなかった。いづれの注入例(P7,P21)においても、標識ニューロンは、正常マウスでは皮質第5層に限局するが、リーラーでは皮質の全層に分布した。本研究により、正常およびリーラーマウスの視覚野に一過性に維体路ニューロンが存在することがわかった。すなわち、大脳皮質垂直方向における位置異常は、ニューロン軸索の側枝消退のメカニズムに影響しないと思われる。
|