NMRを用いたタンパク質分子に内在するダイナミックスの研究
Project/Area Number |
07280202
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋田 一夫 東京大学, 薬学部, 教授 (70196476)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 晃一 東京大学, 薬学部, 助手 (20211849)
西村 千秋 東京大学, 薬学部, 助手 (70218197)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | NMR / 抗体 / 分子認識 / 相互作用 / ダイナミックス |
Research Abstract |
1.安定同位体標識試料の調製 抗ダンシルモノクローナル抗体のV_H,V_Lの2個のドメインから構成される最小抗原認識単位F_Vフラグメント、V_H,V_LおよびC_Lドメインから構成されるFab^*フラグメント、およびV_H,V_L、C_H1,およびC_Lから構成されるFabフラグメントを測定対象として取り上げ、アミノ酸選択的に安定同位体標識した。 2.ピコ、ナノ秒オーダーのダイナミックスの解析 主鎖アミド窒素^<15>N標識抗原認識フラグメントの^<15>N緩和時間を測定した。得られた結果より、抗原結合フラグメントF_VのV_H,V_Lドメインのピコ、ナノ秒オーダーにおけるダイナミックスに変化がないことが示された。 3.ミリ秒オーダーのダイナミックスの解析 ^<15>N標識された抗原認識フラグメントを用いて、主鎖アミド窒素のT_1ρ緩和時間を測定した。T_1ρ緩和時間は、ミリ秒オーダーのゆっくりした主鎖のコンフォメーション平衡に対して敏感なため、抗原認識フラグメントにおけるミリ秒オーダーのダイナミックスが検出できる。その結果、抗原認識部位にミリ秒オーダーのダイナミックスが存在していることが示された。さらに、主鎖アミド水素のH-D交換速度を^<15>N標識抗原認識フラグメントを用いて測定した。得られた交換速度のpH依存性を解析することより、V_H,V_LドメインにおけるH-D交換過程は両ドメインで同じ高次構造を取っているにも拘わらず、大きく異なることが示された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)