Project/Area Number |
07280209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉山 康雄 名古屋大学, 理学部, 講師 (70154507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向畑 恭男 名古屋大学, 理学部, 教授 (10028110)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | レチナ-ルタンパク質 / 膜タンパク質 / in vitro構造形成 |
Research Abstract |
本研究は変性状態から天然状態へ再生できる数少ない膜タンパク質であるバクテリオロドプシン類をモデルとして、膜タンパク質のin vitroでの構造形成機構を解明することを目的とする。本年度はCD、及び、蛍光測定によって、バクテリオオブシン(bO)類の再生過程で起こる構造変化とそこでの洗剤(CHAPS)とリン脂質(DMPC)の役割を解析した。得られた結果を基にして、SDS中からDMPC/CHAPS/SDS中への移行に伴い、bO類の7本のヘリックスがrefoldingしてレチナ-ル結合ポケット(RBP)を形成する過程を考察した。その過程をScheme1で表した。 ここで、U,U_2,NはそれぞれSDS、CHAPS/SDS、DMPC/CHAPS/SDS中でbO類のとる構造状態を示す。U_3はCHAPS/SDS中でとる別の構造状態である。U→U_2転移は1秒以内に起こるヘリックス構造の形成過程でありCHAPSは疎水的環境を提供してヘリックス間の長距離相互作用を可能にする。U_2はmolten globule様構造と思われる。U_2→N転移はDMPC濃度依存性のRBP形成過程であり、DMPCは部分的にCHAPSと置き換わり、その結果側鎖間の相互作用が起こる。この過程が律速段階である。次いで、このモデルをNCD-4(蛍光性のDCCD誘導体)でAsp-212を修飾したアーキオブシン-1(aO-1)を用いて検証した。NCD-4修飾aO-1ではU→U_2転移は起こるがU_2→N転移は認められなかった。そこでTrp残基からNCD-4修飾Asp残基への蛍光エネルギー移動効率から両残基間の距離を見積もったところ、その距離はSDS中からCHAPS/SDS中への移行に伴い、数%短縮するだけであった。従って、bO類ポリペプチド鎖はSDS中でも比較的コンパクトに折り畳まれていると予想された。今後SDS中でのbO類ポリペプチド鎖の構造についてさらに検討を加える計画である。
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