Project/Area Number |
07280222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤 博幸 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (70192656)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 側鎖接触 / アミノ酸置換 / 相補的置換 |
Research Abstract |
相同蛋白質間では一次構造が変化しても、その三次構造のフォールディングパターンは変化しないと考えられている。本研究課題の目的は、相同なアミノ酸配列を比較し、その変化の過程で保存される量あるいは変化のルールを見出す事により、三次構造の特徴を抽出することにある。今年度は、側鎖の接触とアミノ酸置換の関係について調査を行った。まず、PDBより構造既知の相同蛋白質を収集した。収集された蛋白質は相同な各グループごとにアラインメントを行った。アラインメント中の任意のサイトのペアは、側鎖の接触状態から(1)両蛋白質の2サイト間で側鎖接触、(2)一方の蛋白質では側鎖が接触しているが、他方は接触していない、(3)両蛋白質の2サイト間で側鎖は接触していない、の3状態に分類した。各状態ごとにアミノ酸置換を(イ)両方のサイトで置換している、(ロ)一方のサイトのみで置換している」、(ハ)両方のサイトとも置換していない、の3つケースに分けてその相対頻度を調べ、両蛋白質間の配列相違度に対してプロットした。その結果、(2)の状態は、他の2状態よりも、(イ)、(ロ)の頻度が高い事が示された。すなわち、接触の状体が変化するような状況下では、側鎖が接触していないものあるいは側鎖が接触しているものよりもアミノ酸置換の頻度が高い事が示された。この点をさらに調査するため、(2)の状態を示す部分について配列相違度を計算し、それから予想される(イ)-(ハ)の期待頻度を、配列相違度に対してプロットした。その結果、(イ)あるいは(ロ)の実測頻度は、先に得られた期待頻度と大きな差がない事が分かった。したがって、側鎖置換にともなう側鎖の接触状態の変化は、その立体構造の維持やアミノ酸置換には影響を及ぼさないと考えられる。
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