配偶体形成におけるキンギョソウ・トランスポゾンの転移機構
Project/Area Number |
07281212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
貴島 裕治 北海道大学, 農学部, 講師 (60192556)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | キンギョソウ / トランスポゾン / Tam3 / 配偶体 / TAIL-PCR / Nivea / Stabilizer |
Research Abstract |
本年度は斑入り花個体(Nivea^<recurrence Tam3>)と斑入り抑制個体(Stabilizer/Nivea^<recurrence Tam3>)およびwild type系統からゲノミックライブラリーをそれぞれ作成し、各ライブラリーよりTam3コピーの単離を試みた。その結果、今までにTam3に相同な配列を含む合計50個のクローンを精製した。得られたクローンについてはTam3近傍配列をTAIL-PCRによって増幅し、これをプローブに各コピーの転移挙動をRFLPやPCRによって調査を進めている。また、配偶体で特異的に切り出されるコピーを特定するためには、各系統の自殖後代が必要なのでそのためのF1種子の採種も行った。一方単離されたクローンを用いて、キンギョソウの異なる系統間で共通したDNA断片に挿入しているTam3コピーの候補を見出した。このようなTam3は何らかの原因で染色体に固定され、転移不能になったと考えられる。現在、その近傍配列の構造解析を進めている。トランスポゾンの配偶子での転移を詳しく調査するためには、体細胞での転移と区別することが重要となる。そこで今年度はNivea^<recurrence Tam3>の自殖後代を採取した。本実験はTam3がNivea遺伝子座から切り出される時、体細胞で起こったものが生殖細胞に伝達されると、その自殖後代ではすべて復帰型変異花弁を持つことになる。これに対して、生殖細胞で転移すると一部の個体しか復帰しないことを期待して行ったものである。今後Nivea^<recurrence Tam3>後代の花色を観察し、体細胞および配偶体レベルでの転移の頻度を明らかにした上でTam3の転移によって生じた両レベルにおけるNivea遺伝子座の構造変異についても解析を加える予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)