Project/Area Number |
07282201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 宏 北海道大学, 遺伝子実験施設, 教務職員 (30241392)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | cell cycle / DNA replication / licensing factor / MCM protein / mouse / nuclear localization / phosphorylation / protein-protein interaction |
Research Abstract |
MCMタンパク質は、細胞周期のM期の終了時にクロマチンと結合し、S期にDNA複製の進行に伴ってクロマチンから遊離することで、DNA複製が一度の細胞周期で唯一度だけ起こるための調節に関与している。しかしながら、その生化学的機能やクロマチンとの結合の調節機構はほとんど明らかになっていない。また、出芽酵母MCMがS期に核から細胞質へ移動するのに対し、マウスのタンパク質はクロマチンから遊離しても核に局在する。そこで、マウスMCM複合体の核への輸送とリン酸化の役割について検討した。 MCM複合体の核輸送の制御機構を明らかにするため、それぞれのMCMをトランスフェクションにより発現させ、その局在を観察した。その結果、単独で発現させた場合に効率的に核に局在するのはP1MCM3とMCM2のみであった。そして、P1MCM3の欠失変異体や点突然変異体の作成により、そのC末端側に核移行シグナルが存在することを明らかにした。また、その核移行シグナル部分にみられるカゼインキナーゼ2のリン酸化部位をアラニンに置換した場合も核移行には影響を与えなかった。また、免疫沈降により、MCM3とCDC46が、そして、MCM2、Cdc21、CDC47、Mis5がそれぞれ強く結合していることが明らかになった。これらの結果から、CDC46はP1MCM3と、また、Cdc21-CDC47-Mis5複合体はMCM2と結合することで、核へ輸送されることが示唆された。さらに、マウス培養細胞の粗抽出液をゲル濾過カラムにかけ、各MCMに対する抗体で検出したところ、mMCM2、mP1MCM3、mCDC46、mCdc21,mCDC47の何れのMCMも500-550kDa付近に回収され、6つのMCMからなる複合体の存在も明らかになった。ただし、CDC46-P1MCM3とその他のタンパク質との結合は非常に弱いと考えられる。
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