グロビン遺伝子エンハンサーLCRによる活性化クロマチン構造の誘導機構
Project/Area Number |
07282202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
五十嵐 和彦 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (00250738)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 赤血球 / 転写因子 / maf / NF-E2 / クロマチン / LCR / エンハンサー |
Research Abstract |
赤血球特異的に発現するグロビン遺伝子の発現調節領域(Locus Control Region,LCR)は、数多くある組織特異的エンハンサーのなかでも、染色体構造を赤血球特異的に活性化するという点でユニークな調節領域であり、クロマチン構造と転写調節の相互作用を解析する上で格好のモデルとなる。これまで、LCRの機能発現に重要と考えられる転写因子NF-E2とECHの構造と機能の解析を進めてきたが、本年度はこれら蛋白質に関する理解が一段と深まるとともに、新しいNF-E2関連因子が発見された。 1)ECH分子の機能ドメインの解析:ECHは非常に強い転写活性化因子として機能する。種々の欠失変異を作製し、この強い転写活性化を担う機能ドメインを同定した。また、ECHの転写活性化機能を赤血球中で制御する領域を同定した。この領域は、赤血球中に存在する分子と会合することによりECH分子の機能を調節することが考えられた。 2)NF-E2の小サブユニットと会合する分子を酵母でのスクリーニング系を用いて検索したところ、NF-E2大サブユニットと弱い類似性を示し、さらにGAGAなどに見い出されるBTBドメインを有する二種類の分子を発見し、BCH-1,BCH-2と名付けた。これらはいずれもNF-E2小サブユニットと二量体を形成しLCR中の配列に結合することから、LCRの機能発現に関与することが考えられる。 3)クロマチン鋳型を用いた試験管内転写系で各因子の機能を解析することを目的として、ECH,BCH-1,BCH-2そしてNF-E2小サブユニットの大腸菌での過剰発現系を確立した。また、それぞれに対する抗体を調製した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)