インフルエンザウイルスの複製に機能する細胞核の役割と核・細胞質間輸送の制御機構
Project/Area Number |
07282204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
榎並 正芳 金沢大学, 医学部, 助教授 (30168794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
置塩 信行 金沢大学, 医学部, 助手 (20262561)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | インフルエンザウイルス / 細胞内輸送 / 温度感受性変異株 / マトリクス蛋白質 / NS1蛋白質 / NS2蛋白質 / ウイルス複製 |
Research Abstract |
研究目的:インフルエンザウイルスの遺伝子は8種類のマイナス鎖RNAから成り、NP蛋白質が結合したRNP構造を形成している。ウイルスが細胞に感染すると、RNPは核内へ移行し複製される。感染後期に至ると、新たに複製されたRNPは細胞質へ移行し、ウイルス粒子に取り込まれる。本研究では、ウイルスRNPの核内複製様式、核・細胞質間輸送機構、並びにこれらの制御機構を解明する事を目的する。本年度は、1)核・細胞質間輸送に欠損を持つM1蛋白質温度感受性変異株、細胞内発現系等を用いたの解析から、M1蛋白質、並びにこれと相互作用する蛋白質の同定と、核・細胞質間輸送の制御に於ける役割を知る。2)M1蛋白質、並びにこれと相互作用する事が示唆される非構造蛋白質NS1、NS2と相互作用する宿主蛋白質の同定を、酵母Two‐hybrid systemを用い行う。 研究成果:1)変異M1蛋白質は1アミノ酸の変化から成っており、この変異によりM1蛋白質の合成直後の核移行が促進されるが、これには、N52蛋白質が関与していた。感染細胞の核内に存在するRNPには、M1蛋白質に加えNS1及びNS2蛋白質が結合した複合体構造を取っており、細胞質への移行に関与していると考えられた。2)NS1蛋白質と相互作用する宿主蛋白質として、少なくとも、hUBC9遺伝子産物(Human ubiqutin conjugating enzyme)、及びNF90遺伝子産物(Human nuclear factor 90)が同定された。これら蛋白質相互作用の生物学的意義については、今後の解析を必要とする。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)