アポトーシスのクロマテン凝縮におけるリン酸化ヒストンドメインの機能
Project/Area Number |
07282224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
網代 廣三 愛知県がんセンター, 生物学部, 室長 (80124527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 清孝 石巻専修大学, 理工学部, 助手 (20244973)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | アポトーシス / シグナル伝達 / クロマテン / ヌクレオソーム |
Research Abstract |
7年度は主にHL-60細胞のアポトーシスおいて、1)DNAの断片化が実際にヌクレオソーム構造に由来するか否か、2)ヌクレオソーム蛋白の特異的なリン酸化、について詳細に分析し、種々のアポトーシスにおけるそれらのリン酸化の普遍性、そのリン酸化サイト及び、リン酸化に係わるリン酸化酵素、について解析した。その結果: 1。アポトーシス細胞では、通常in vivoではリン酸化されないヒストンH2Bがリン酸化され、染色体凝縮期(M期)のみに見られるH3のリン酸化が低レベル生じていた。これらのリン酸化は、誘導源(VP-16等の抗がん剤,Fas抗原,脱リン酸化酵素阻害剤),細胞種(HL-60, HeLa, thymocyte),動物種(human, rat),の違いを越えて観察された。 2。これらのアポトーシスに特異的なH2Bリン酸化部位は塩基性の高い領域にあり、N末端側のグロビュラー構造に隣接するドメインにあるSer残基であった。 3。このH2Bのサイトをリン酸化する酵素は不明だが、in vitroでは、Cキナーゼによってリン酸化されるサイトの一つであることが分った。一方、H3のリン酸化はM期にリン酸化されるサイト(Ser10)以外の数カ所がリン酸化されていた。 4。また、アポトーシス細胞から分離された可溶化クロマチンにおいてもDNAラダーが見られ、H1と結合したヒストン8量体と複合体を作り、ヌクレオソーム構造を維持していた。したがって、これらのDNAの断片の多くは断片化ヌクレオソームに由来すると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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