Project/Area Number |
07354013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
野村 浩康 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田端 正明 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40039285)
山口 敏男 福岡大学, 理学部, 教授 (70158111)
平田 文男 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (90218785)
中原 勝 京都大学, 化学研究所, 教授 (20025480)
岡田 正 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (40029442)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 局所場 / ゆらぎ / 化学反応 / ダイナミクス / 溶媒和 |
Research Abstract |
本研究は、溶液中のゆらぎあるいは局所分子場によって支配される分子集団のダイナミクスを理論及び実験者の共同により調査・研究し溶液化学の分子論的基礎概念を作り出す方法論を集約することを目的とする。 溶液中の局所的規則性と集団運動を分子論的に捉え、理論的・実験的に表現し溶液中の化学反応を記述することを目指して溶液中の局所分子場によって支配されるダイナミクスを溶質及び溶媒の物理的、化学的性質を含む形で表現し、溶液化学の分子論的基礎概念を創り出すため、以下の課題取り上げた。 (1)溶液中の局所分子場を規定する基本的相互作用を記述する理論をどのように構築するか (2)溶液中の局所分子場の及ぶ範囲とその時間的発展はどのようになっているか (3)溶液中の局所分子場によって形成された局所構造はどのように伝播し、組織化されいくか この課題に基づき、以下の4つの調査・研究項目を設定し、各項目間の緊密な協力と有機的な連携のもとに以下の成果を得た。 A.野村、平田を中心としてRISM法を用い統計力学における2つの流れ、即ち、不可逆過程の理論と積分方程式による理論を結合して、液体構造の微視的特徴を反映した溶液の分子論的ダイナミクス理論の展開を模索した。 岡田、木下、富永らは、溶媒和、回転・並進・熱(振動エネルギー)の拡散過程を局所的な分子の集団運動(局所フォノン)と関連づけて理解することを目指し、溶液の微視的領域の集団運動によって支配される実験的事実を提示した。 山口、樋渡らは、中性子散乱、X線小角散乱の実験とシミュレーション計算によって、過冷却液体の構造とダイナミクス、生体系における水の構造ダイナミクスなど、研究項目Bで取り扱う現象と較べて遙かに遅い時間領域で観測される構造変化を系統的に研究した。 澤田、前田らは高分子を含む溶液系のダイナミクスを局所構造だけでなく中距離相互作用まで考慮に入れ検討した。
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