Project/Area Number |
07454146
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩澤 康裕 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (40018015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 岳彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90242099)
大西 洋 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20213803)
朝倉 清高 東京大学, 理学部, 助教授 (60175164)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥7,200,000 (Direct Cost: ¥7,200,000)
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Keywords | 電子刺激脱離 / 表面反応 / 光励起エピタキシ- / 固体表面 / 表面吸着種 / 共鳴多光子イオン化 / 銅 / 酸素原子 |
Research Abstract |
本研究の目的は、電子線励起により固体表面から脱離する中性化学種を共鳴多光子イオン化法で選択的にイオン化し、飛行時間および脱離方位を独立に決定することによって、脱離種の角度分布と並進エネルギー分布を測定し、表面吸着種の配向状態・量子状態・分子間相互作用などを決定することによって、光励起選択エピタキシ-反応過程を原子・分子レベルで解明することにある。本年度われわれは脱離イオン種の角度分布と飛行時間を同時に測定できるESDIAD/TOF装置を開発した。 本ESDIAD/TOF装置は半球型の4枚グリッドとマイクロチャネルプレートからなる検出系と偏向によるチョッピングでパルス化が可能な電子銃からなる。連続電子ビームによるESDIAD観察モードの他にパルス電子を用いたESDIAD観察と脱離イオンのTOF測定が行える。パルス電子(パルス幅100ns以上で可変)によるESDIAD観察は、脱離イオンの飛行に影響を与えないようパルスに同期した断続的通電加熱によって、試料表面で起きる反応を20msの時間分解能で観察できる。これにより、反応中の吸着分子の配向変化、反応中間体を検出できる。TOF測定は100nsの幅のパルス電子を入射し10msの時間分解能で脱離イオンをパルスカウンティングする。1KH_2〜10KH_2でパルス電子を入射して、積算することにより0.1〜1s単位の変化を追跡することができる。TOF測定により、脱離種の同定と並進エネルギー分布の測定が可能となる。 装置製作と並行して、Cu(110)表面上の吸着酸素をHREELS、TPDを用いて調べ、再構成していない銅表面に吸着した酸素原子が酸化反応に活性であることを明らかにした。反応活性が高い吸着直後の酸素原子と、再構成した表面にとりこまれた不活性な酸素原子をESDIAD/TOFで比較して、酸素の結合状態の反応性の相関を明らかにする予定である。
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