Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Research Abstract |
1.新しい磁気ベクトルセンサーの性能評価実験行い,以下の点が明らかとなった。 (1)微小欠陥亀裂の影響による外部漏れ磁束は,従来の垂直成分より水平成分の方が顕著であり,測定のS/N比も大きいことが判明した。 (2)ベクトル測定により,ベクトルの空間位相差角から欠陥探査情報を得られる。 2.欠陥探査のための外部からの印加磁界方法の検討結果から (1)回転磁界の印加により,欠陥探査のための情報が,探知磁界ベクトルの大きさ及び方向のみならず,それが形成するベクトル軌跡の軸比,傾き角の顕著な差異が発見された。 (2)移動磁界の印加により,広範囲な磁界下で局所的な探査が可能となった。これを,移動磁界型磁気センサーと名付けた。 (3)直流磁界と交流磁界の偏磁磁界を印加した結果,従来より深いところに位置する欠陥の探査の可能性を捉え,今後の新しい磁気センサーの開発の手がかりを得た。 以上の結果から,本研究による新しい磁気ベクトルセンサーは広範囲において応用可能で,かつ従来のスカラー型センサーに比べて高性能であることが実証された。さらに,このベクトル型センサーを発展させた回転磁束型バルクハウゼン磁気センサーの新たな開発により,回転バルクハウゼンノイズを測定し,その波形解析並びにフラクタル解析により,原子炉用蒸気伝熱管インコネル材のくびれ部分における疲労の推定を行い,実験室内においてそれが可能であることが確認された。ただ問題点として,高感度な回転バルクハウゼンノイズセンサーの開発が必要で,そのために微小加工技術のもと材料評価が課題として挙げられる。 3.回転磁界下の回転バルクハウゼンノイズによる疲労推定事件の結果から, (1)ノイズ波形の分析からクロス量より,パワー値に顕著な変化が見られ,フラクタル性が見られた。 (2)従来の交番磁界下のバルクハウゼンノイズと異なり,連続したノイズ帯で現象が異なり,そのエネルギー値は従来のそれより上回ることが明らかとなった。
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