Project/Area Number |
07455276
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
香山 晃 京都大学, 原子エネルギー研究所, 教授 (80092203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐東 信司 東京大学, 工学部, 助手 (70090511)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Keywords | TiAl複合材料 / 電子線照射 / 電顕観察 / 損傷組織 / 中性子照射 / 強度特性 |
Research Abstract |
TiAlおよびTiAl複合材料は高比強度高温耐熱構造材料としての優れた特性に加えて、構成元素から予想される低放射化特性等から核融合炉を初め、軽水炉・高速増殖炉等での利用に対する期待も大きい。しかし、応用に際して最も重要となる材料の照射特性に関する研究は少ない。そこで、照射環境におけるTiAlの材料特性変化に関する基礎的な理解を得、その知識に基づいて核融合等の環境に適したTiAl系金属間化合物を開発することを目的として研究を実施した。 本研究では既に部分的に開始されている研究を更に推進し、中間段階でのまとめを行うものであり、周到な準備と現在までの活動の継続により、平成7年度に以下の成果が得られた。 (1)供試材:第一段階として試料はTi-50at%Alの化学量論組成TiAlを使用し、第二段階としてNb添加効果と加工熱処理の最適化を行い同様な検討を行った。併せてSiC繊維によって強化したTiAl基複合材料を用いた検討も行った。結果として、複合材料を含めて800以下での強度特性と微細組織との関係が明らかになり、ラメラ-組織のTiAlが総合的に見て適当である事、不純物制御の重要である事等が示された。 (2)中性子照射後試験:前年度中に原研の材料試験炉(JMTR)において照射を行った試料やJOYO及び米国のEBR-llによる照射実験を修了した試料について照射後試験を行った。照射後試験は主として東北大・金研大洗施設において行われ、TEMによる損傷組織観察、引張試験・衝撃試験及び硬度試験等により、照射による脆化が著しく、500Cから700Cの間での利用に限定されそうである事が示された。また、脆化の原因と見られる複雑な損傷組織が検出された。 (3)イオン照射:東大・重照射施設(HIT Facility)においてイオン照射実験を行い、TEM観察等によって二次格子欠陥のタイプの同定及び欠陥密度の照射温度依存性等について調べたが、中性子照射損傷組織とは異なった組織が検出されており、損傷組織形成過程の複雑さが示唆された。これらの結果に基づき、各種照射実験(電子線照射については既に実施)間の相関に関する理解を踏まえた総合評価を行いつつある。
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