Budget Amount *help |
¥7,700,000 (Direct Cost: ¥7,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
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Research Abstract |
1.直接観察炉の再改造 平成8年度の実験で,局部溶損現象の基本部分は明らかにできた。しかし,研究を進めるなかで次のような炉の欠陥,すなわちSiCを用いた発熱体の寿命が短すぎて長時間安定した実験が困難であること,炉の気密性も十分でなく酸素分圧のコントロールに問題があること,炉内を減圧にする際炉内耐火物の粉じんが飛んでシリコン融体を汚染する可能性のあること,などが明らかになった。そこで実験結果の信頼性をより向上させる目的で再度炉を改造し,上記欠陥を取り除くことができた。 2.局部溶損についての再実験 再改造した観察炉を用いて局部溶損現象のその場観察を行い,局部溶損速度と各種実験因子との関係を調べ,平成8年度の結果を大筋において再確認することができた。さらに,局部溶損のメカニズムの解明にとって重要な意味を持つ,シリコン融体メニスカスの運動の具体的な形を明確にすることができた。この運動は,申請者の一人(向井)がすでに固体SiO_2-(FeO-SiO_2)スラグ系の局部溶損で見出したものと本質的に同じであり,さらに局部溶損部の水平断面形状が,角柱試料の場合,もとの四角形を保ちながら溶損が進むという両者に共通する現象も見出され,いずれの現象も溶解成分が融体の表面張力を下げる場合に共通の現象であることが明らかになり,本系の局部溶損がマランゴニ対流に起因することの一つの有力な実験事実を得ることができた。 現在,炉内酸素分圧と局部溶損速度との関係等,局部溶損速度の律速段階の解明に必要な実験を遂行中であり,本年6月までには研究を終了する予定である。
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