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¥6,700,000 (Direct Cost: ¥6,700,000)
Fiscal Year 1995: ¥6,700,000 (Direct Cost: ¥6,700,000)
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Research Abstract |
アルギン酸,ジェラン及びアミロースの多糖の孤立鎖形態及びゲル構造を小角X線散乱法(SAXS)により観察した。同時にモンテカルロ法計算機シミュレーションによりオリゴ糖の孤立鎖形態を調べ,SAXS結果と比較した。得られた新たな知見を以下にまとめる。 1.アルギン酸 アルギン酸はα-L-グルロン酸とβ-D-マンヌロ酸のコポリマーであるが、その組成の異なる試料(前者の分率Fg=0.26,0.50,0.68)を調製し,Ca^<2+>イオンにより誘起されるゲル構造を調べた。Ca^<2+>イオン濃度を増加させるとFgの低い試料では鎖の二量化が観測されるのみであるが,高Fg試料は鎖のラテラル方向への凝集が観察された。ゲル構造はα-L-グルロン酸シークエンス部分が,いわゆるエッグボックスを形成し,それらがさらに凝集することによりゲル化が進むことが明らかになった。現在,より理解を深めるため,ゲル化過程の時分割SAXS測定と粘弾性測定の結果との検討進めている。 2.ジェラン ナトリウム型ジェランのゲルからのSAXS散乱曲線を,ブロ-クンロッドモデルとドメイン間干渉項を考慮する事で再現した。ゲル化挙動の強い対イオン種依存性を見いだし,原子番号の大きい対イオンほど2重螺旋鎖をラテラル方向により凝縮させることが明らかになった。 3.アミロース モンテカルロ法によりマルトース,マルトトリオース,マルトペンタオース,マルトヘプタオースの形態をシミュレーションし,SAXSとの比較し、良い一致をみた。このシミュレーションを高分子量まで拡張し,アミロース鎖が水溶液中でも螺旋上の形態を取っているとのシミュレーション結果を得た。
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