Budget Amount *help |
¥6,700,000 (Direct Cost: ¥6,700,000)
Fiscal Year 1997: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
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Research Abstract |
平成8年度は,平成7年度までに開発した流域の「水循環モデル」を基礎として,この適用の課題を踏まえて,このモデルの修正と運用を進めた。必要な現地観測や気象水文に関する記録資料の収集・分析は継続しながら,以下に示す項目について研究を進めた。なお,事例検討河川流域としては,引き続き近畿地方の紀ノ川水系を対象とした。 1)事例研究対象流域における農業用排水量と河川流量を数年分に渡って再現し,この期間のこれらの実測値と比較することによって,流域の「水循環モデル」に修正を加えた。具体的には,流出機構と管理状況を示すパラメータを若干修正した。 2)修正した「水循環モデル」を運用し,農業用水取水量の内で,河川に還元される割合やそれらが下流で反復利用される状況をシミュレートした。 3)また,同様に,モデルの運用によって,農業用水の管理や排水経路,用排水量の変化などが,河川の流量に与える影響を評価した。 4)渇水時を中心に,水系の主要地点での河川日流量をリアルタイムで予測するシステムを,上述の水循環モデルを活用するだけでなく,ニューラルネットワークや流量の逓減係数などを利用することによって,合計3通り開発した。 5)上述の渇水時河川流量の予測システムを適用し,それぞれの利点と問題点を考察し,有効な適用場面を明らかにした。 6)農業用水の還元状況・反復利用状況や,河川の流量や水質への影響を,視覚的に把握できるシステムの基本要件について検討を進めた。 7)モデルの基本構造を,GISやAI等の情報関連の最新技術を活用したものに組み替えていくための,基本条件の整理を行った。
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