糖尿病発症に関与する膵β細胞イオンチャネルの分子生物学的研究
Project/Area Number |
07457223
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清野 裕 京都大学, 医科研究科, 教授 (40030986)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥6,900,000 (Direct Cost: ¥6,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥6,900,000 (Direct Cost: ¥6,900,000)
|
Keywords | NIDDM / ATP感受性カリウムチャネル / 電位依存性カルシウムチャネル / PCR-SSCP |
Research Abstract |
研究代表者は、膵β細胞に発現しインスリン分泌に重要な役割を有すると考えられる、以下のイオンチャネルの構造決定とインスリン非依存型糖尿病(NIDDM)患者における遺伝子変異の検索を行った。 1.電位依存性カルシウムチャネル(VDCC) 脾β細胞におけるVDCCの機能発現にはα1とβサブユニットが必要であるので、脾β細胞に強く発現する遺伝子(α_<ID>とβ_3)の構造を決定した。α_<ID>遺伝子は49個のエクソンから、β_3遺伝子は13個のエクソンから構成されている。PCR-SSCP法でα_<ID>遺伝子の各エクソンを検索することにより、いくつかのアミノ酸変異を伴わない遺伝子多型性とともに、エクソン1においてメチオニン残基が挿入される症例や、エクソン42においてグルタミン酸残基が欠失される症例を認めた。このエクソン1の変異は、NIDDM患者918例中2例、正常対照者336例中0例、またエクソン42の変異は、NIDDM患者918例中3例、正常対照者336例中1例に認め、NIDDM患者と正常対照者で頻度に有意の差を認めなかった。 2.カリウムチャネル 多くの細胞で発現するカリウムチャネルをクローニングし、電気生理学的手法を用いて内向き整流型であることを示した。またこのカリウムチャネルに相同性を示すクローン(BIR)が同定され、スルフォニルウレア受容体とcomplexを作り、ATP感受性カリウムチャネルを構成することが示されたので、このBIRの遺伝子多型を検索した。その結果、23番目のアミノ酸がグルタミン酸、337番目のアミノ酸がイソロイシンであるalleleと、それぞれリジン、バリンであるalleleの2種類のalleleが存在することを明らかにした。これらのallele頻度はNIDDM患者と正常対照者で有意の差を認めなかった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)